大阪ハムレット
テレビ(ときどき映画たまにお芝居)斜め読み By 高橋晶
「大阪ハムレット」。
大阪に転勤になったブログ仲間に教えてもらったんだけど、これはハマります。
手塚治虫文化賞短編賞および文化庁メディア芸術祭優秀賞のダブル受賞作!
って、不覚にも知りませんでした。
森下裕美って、「少年アシベ」描いてた人でしょう。
アザラシのごまちゃんが出てたやつ。
あれも考えてみればかなりシュールだ。
茶の間でアザラシって。
しかも子どもの名前がアシベって…。
毎日の夕刊に連載してる「ウチの場合は」も相当なもん。
オヤジ、リアルすぎ。容赦ない。
巻頭の表題作なんかは、さすがに溶け込むのに時間がかかったが、その後はイッキに。
なんていうか、胸の奥に間違いなくぐぐーーっとくるんだよね。どの話も。
何が起ころうと、悩もうと、わめこうと、何も変わらない。
生き物としてのゆるぎない強さがある。
ああぁ大阪、これが大阪か。
そのキャパシティの広さ、懐の深さ。ディープやなぁ。
各編の主人公同士のうっすらしたつながり具合も絶妙で、それぞれの人生の深みがいっそう際立つ。
どうやったら、この視点が築けるのか。森下裕美。いまさら大注目。
夫は、なんと山科けいすけなんだそうな。
あの「サラリーマンC級講座」の。こ、これもまた。
すんごい夫婦だな。