u子の山陰便り 米子市特別職報酬等審議会
2007年2月号
山陰にやってきて3年になろうとしています。
趣味や仕事に楽しんでいる様子は山陰便りでお伝えしていますが地域に何かの形でお役に立ちたいと考え米子市の女性人材バンクに私が人材かどうか怪しいものですが登録をお願いしました。
地域活性化の活動に参加でき友人が増えることを期待しました。ところが飛び込んできたのは「米子市特別職報酬等審議会」の審議委員の要請。
あれはイヤ、これがイイと選べる立場ではないのでお引受けしました。
東京にいた時から経済産業省関連の審議会や埼玉県知事の諮問委員等していましたからいつものように資料を読み、考えを申し述べればいいなと思っていました。
審議会前に届く資料はいつも膨大で会議前の休日は終日資料を読んでいることが多かったのですが、今回はA4で20ページ。ものものしいタイトルの審議会ですが、要は
「平成8年度に市長の月額報酬を1,080,000円に決めてから今年度まで10年間見直しをしなかったので検討してどのくらいが妥当か審議してよ」
という目的でした。
民間企業では10年間もお給料の見直しをしないなんてありません。
次に米子市の財政がどうなっているのかと資料をみると地方債高(17年度)744億円と記載。
しかし12月の米子市広報には米子市の借入高は1261億円とあり、どうなっているのだろう・・・と不思議でした。
17年度の地方債となると昨年5月に出した数字だろうと予測できましたが、差が大きく審議する上でこの数字は的確かどうか。
ちなみに米子市の人口は約15万人。正直私にはこの審議員は務まらないと後悔しました。
特別職というのは、市長・副市長・水道事業管理者・教育長で今までは収入役も入っていましたが来年度は役所の方が担当されると決定されていました。
第1回から3回までの会議でわかったのは
・市の広報と資料の数字との差については、特別会計の負債は資料に入れなかった
・10年間見直しがなかったのは近隣の淀江町との合併があって手付かずだった
(平成16年度から市長の申し出で10%減額された、条例での決定ではない)
・借金返済の計画は?の質問に対しては「なるべく早く」の回答
でした。
米子市は夕張市のように破綻するかもしれないという危機感をきっとお持ちでしょうけれど伝わってきませんでした。
メンバーの皆さんは遠慮がちで“減額”は決まりましたが7から10%の幅が大勢。
審議会の会長である商工会議所会頭は「それじゃ、市長の申し出に市民がのっているだけではないか、民間企業なら自分の給料は業績をにらんで自分で決定し審議会の諮問を期待はしない!」と発言。
u子さんはどうかですか?最初から日本全国の市長の報酬状況をネット検索していましたし、「減額、10から15%幅」という主張でした。
家庭もおありの特別職の方々への減額要求はしたくないのが本音です。
今回は議長や議員、公民館長などの給与の見直しも、というのがこの審議会のタイトルの「等」の部分。
「一律10%減の場合、総額でどのくらいの節約になりますか?」と質問したら電卓で概算を出されてのお答え。
Excelを使えば電卓は要りませんのに、という言葉は飲み込みました。
答申の前週末に市職員給与を平均で7%減と組合に提示したという新聞記事があり、この話題が13日の会議の席で出るかなと思いましたが私が口にするまでありませんでした。
2月13日、4回目の会議で出した答申は「減額と減額率を12%」です。
市の借入高が多いことの原因の一つが税金を納めない市民の存在。
会議の最後で「市民が税金の滞納をして、ただ、市長さんの給料を減らして下さいという話はないと思います。
行政で行われる住民サービスで市民は生活していますから」と私は申し上げました。
TVや新聞では夕張市や宮崎県のことが大きく取り上げられます。
ニュース性が高いから話題になりますが、負債を大きくしたのも、談合を許したのも、1票づつ入れる有権者の責任です。
きちんと納税し選挙権を大事にすることや民間と市役所の仕事のやり方や意識の差を埋めることが大事だと思いました。
今回は少し辛口です。