u子の山陰便り 山陰の初詣
お屠蘇もさめましたが、あけましておめでとうございます。
テレビや新聞の記事では初詣よりデパートの福袋のことがにぎやかに報じられましたがみなさんは初詣にお出かけになられましたか?
山陰の初詣は何と言っても出雲大社に押すな押すなで初詣客が押し寄せます。
出雲大社の次は松江の熊野大社と津和野の太鼓谷神社、米子では神田神社が有名です。
今年は娘一家が年末からやってきてにぎやかな新年で、彼女たちが戻ってから熊野大社におまいりに行きました。
熊野大社はスサノオノミコトをお祭りした神社です。
出雲大社のご祭神が大国主命ですが、スサノオノミコトはオオクニヌシのお兄さん、従って、出雲大社より熊野神社の方が格上で古い神社といわれています。
スサノオノミコト・・・なんだっけという読者も多いと思いますが、やまたのおろち退治の神様といえば何となく想像できるのではないでしょうか。
やまたのおろちは頭と尻尾が8つある大蛇。
暴れて村の美しい娘さんを強奪したり、収穫物を食べたり家を壊したりなどあちこちを荒らしたのでスサノオノミコトが退治したという神話がありますが、u子流にいえばあれは川の氾濫だったのではないか、と思うのです。
支流に分かれて曲折した川筋が頻繁に氾濫し、家や田畑は水浸しになり、洪水の事故で美人も巻き込まれた・・・まさに暴れる川は大蛇に見え、若いお嬢さんは急流に巻き込まれ、水びたしになった稲は台無しで村人達は悲しみにくれてしまった。
村人はスサノオノミコトをリーダーにして地形を観察し、治水計画をして、蛇行した流れを整えるため堤を協力して築き、収穫の時期を確認しあって豊作に導いた。
大きな工事を計画し、実施することは現代でいえば大プロジェクト。
プロマネはスサノオノミコトのように、少々乱暴だが、体格がよく、腕力もあり、頭脳明晰な人材でなければ務まらない。
やまたのおろちの退治のときに尻尾から剣が出てきたのは、この治水工事のときに、砂鉄を発見し以後の農機具も性能がよくなったことを意味しているのではないか。
ヤマタノオロチの尻尾から草薙の剣が出てきたのではなく、砂鉄発見で、今日の日立金属(島根県安来市が本社)の元が出来たのではないか・・・。
u子の“新話”が一段落し、信仰って結局なんだろうね、という話になり、「性善説を保証することかなあ」などと他愛ないことを言っていました。
幸せであるように、思い、願い、信ずる・・・でも人はすぐに怠け、ごまかし、いい加減をしたくなる、だから、神社とか、仏閣で、「良き心を持てるように、家内安全、ついでに商売繁盛(^o^)」を祈り、誓う。
そのために、立派な社や伽藍が必要なのかもしれない、節目のお正月には清らかな心でお参りするとご利益もありそうと、わかったようなことをペラペラとしゃべったら「u子ちゃんの言うこと、何となく信憑性もあって納得できそうだね」などと普段とは違って我が傍らの人は私を持ち上げる。
この理由は年末に思いついて出かけた湯原温泉での階段落ちがあるからだ。
宿についてお茶を頂いてからさっそく、大浴場に浴衣がけででかけた、大きな温泉は地下にあった。
並んで階段を下りていったとたんに傍らの人が消えた?!!
まっすぐな階段だったのだが、ピカピカに磨きあげられていて、ツルリとすべったのだ。
おかげで名誉の負傷。
「足もと、よくみてよね」と思わず言う私に、顔をしかめてアゴをしゃくるからその方向をみたら、階段下に足裏マッサージ器があり、浴衣の裾を乱した女性が使っていた・・「うふふ」私はこみあげてくる笑いかみころした。
傍らの人は「仙人でも雲から落ちることがあるんだ・・」と凡人ぶりを強調した。
今年もお互いに病気・怪我にはご用心です!!