お化け柚子
この柚子は・・と義姉から名前を聞いたけれど、すっかりその名前を忘れた。
玄関に飾ると縁起がいい、さわって柔らかくなったら切って食べるといい、とも渡されたときに聞いた。
その大きさにびっくりし、眺めていたからせっかく説明されても上の空だった。
柚子、私が知っているのは、4〜5pくらいの直径で、レモンのような色、形はよくないし、表面もでこぼこして、お肌がこんなだったら困ると思う。
でも、その香りはとても良くて、漬物や吸い物に入れるとほんの少しで存在感抜群だ。
だからさし出されたとき、このお化け柚子は結構重いと思った。
それが、大きさに反してフワリと軽い。(計測結果直径13.5p。695g)
というわけで、私にとっては、お化けそのものだった。
私が驚くだけだからと手回しのいいネエサンはさっきジャムにしたから、これを食べなさいと原料と加工品を目の前に並べてくれた。
次の朝、ネエサンの言うとおりパンにつけて食べた、上品な味で、病み付きになりそう。
そして食べたら「正気」に戻り調べて獅子ゆずという名前わかった。
今、我が家の玄関は、ほのかな柚子の香りでお客様を迎えることができる。