大山おこわ
「今日は誰の誕生日でもお客様でもないけど・・」
帰宅すると
「今日は誰の誕生日でもお客様でもないけど・・」
といいながらおばあちゃんが台所で美味しそうな香りをたてていました。
おばあちゃんがつくっているのは“大山おこわ”。
先週、息子がおこわが食べたいな、と言ったこを覚えていて下さったよう。
大山おこわは大山山麓地方のごちそう。
汁おこわ、とか、深山おこわとかよばれているようです。
お客様をするとき、お祝い事のときに作ります。家庭によって味も違うし中身も違います。
我が家の昨夜のおこわは人参、しめじ、油揚げ、こんにゃく、まいたけわらびを醤油、出汁、砂糖、酒、みりんで、汁たっぷりに煮る、といで、ざるにあげたもち米を蒸し器に入れ、具をまぜて、具を煮た汁をかけながら40分以上蒸してできあがり。
最初の味見が実は一番おいしいのです。
別名“汁おこわ”の名のとおり、口にいれると汁の味がじゅっわと広がります。
この味見は私がします。(笑)
美味しい香りが家中に広がるころには皆の顔がそろい、夕食です。
いつ食べてもおいしいよね、と言いながら、飯台のおこわはどんどん減っていきました。